Catherine Rae先生による高校生・学部1年生向けの講演が行われました

公開日 2023年09月12日

 2023年7月28日(金)、島根大学にてケンブリッジ大学教授でロールスロイスUTCの所長であるCatherine Rae先生の高校生・材料エネルギー学部1年生向けの講演が行われました。”Challenges in Materials Science (材料科学における課題)“と題された今回の講演では、Rae先生が所属されているケンブリッジ大学の材料科学/金属学科や、センター長を務められているロールスロイス大学技術センターの紹介からはじまり、現在のモーターやエンジン用素材、太陽光発電や風力タービン、医用材料、電子機器によるエネルギー消費のことなど幅広く材料科学分野においての現状と課題、期待されることなどを実例を交えながら丁寧に説明されました。
 講演は同時通訳の字幕システムを使用し、英語で行われました。講演の後半では質問の時間が設けられ、参加者からは様々な質問がありました。はじめに、材料エネルギー学部の学生から講演中に高価であると紹介された太陽電池について「最もコストがかかるのはどの工程か」などの質問があり、先生から「とても良い質問です。」とのコメントの後に詳しい解説がありました。
 また、別の学生からの「材料科学の道に進んだきっかけ」について質問があり、先生からは「材料科学はまだあまり知られていませんでしたが、教師だった父の勧めがあったことがきっかけです。材料科学は物理科学の学部の一部であるので、例えばケンブリッジ大学では物理を学ぼうとして入学してきた学生が1年目に材料科学を知って、興味を持つこともあり得ます。私は科学やエンジニアリング・ものづくりに興味があり、好きでした。材料科学はそれらの真ん中に存在するものでした。材料科学なしにエンジニアリングはあり得ません。適切な性質と量がなければ、モノを作ることはできないのです。材料科学はとても興味深く、私は良い決断をしたと思っています。」との力強い言葉がありました。
 終わりに、「これからの日本人学生に期待すること」について質問があった際には「チャレンジすることは良いことです。日本のみなさんはとても礼儀正しいです。ですが、間違っていないか、失礼ではないか、と怯えないで、自分自身に自信を持ってやりたいと思ったことにどんどん挑戦してほしいと思います。」と参加した学生達を勇気づける言葉が送られました。
Rae先生_講演