公開日 2022年10月11日
情報科学
メタバースなんていう言葉が話題になっているようだね。これは、ニール・スティーブンソン(Neal Stephenson)の小説「スノークラッシュ(Snow Crash)」(1992年)に出てきた言葉のようだ。英語の超(meta)と宇宙(universe)を組み合わせた造語らしく、架空の仮想空間の名称のようだ(正確な定義はまだなされていないようだ)。コンピュータなどテクノロジーの進歩によって、さまざまな仮想空間ができてきた。バーチャル空間やサイバースペースなどという言葉も使われているようだね。
さて、人類が道具を使うようになったのは人間の手の延長として道具を認識しているからという考え方もあるようだね。その拡張版が機械のクレーンだったり、乗り物だったり、さらにコンピュータの助けを借りてフライトシミュレーターなどという飛行機の操縦を体験できるものがあったりすると考えることもできるかもしれない。コンピュータを使って仮想世界で格闘するとかスポーツを楽しむとか、仮想空間の中でアバターを使って会議を開催したり、街をつくるなんて言うのも、そのさらなる延長かもしれないね。
原子の世界は肉眼では目にすることができないので電子顕微鏡などで拡大して観るけれど、原子の動きを実際に見てみたいという欲求は人間にはある。そこでコンピュータを使って原子同士に働く力を計算させて原子の動きをシミュレーションして、画像にしてあたかも見てきたような絵を描いたりする。すると道具を使うことを知ってできるようになったように、意外なことを発見したりすることもある。もう少し大きなサイズのシミュレーションでは細分化した部分にどんな力が働くかとか、熱がどのように伝わるかなどを、画像にして見せ、製品の最適な形を求めたりする。こうすることによって膨大な時間と費用が掛かる実際の実験の回数を減らすことができたり、効率的な開発ができたりする。
コンピュータを利用してもちろん電子の世界の計算や宇宙を対象にした計算も行われるよ。こうしてシミュレーションを行って出てきた答えが正しいかどうか判断するためには、いろいろなことを理解しておく必要があるね。理解した事柄を相互に発想を膨らませることも大切だね。そのための基礎が中学、高校の勉強だね。
次回は・・・「銅と周期表」 10月25日(火)(予定)
お楽しみに!