公開日 2022年08月30日
硬い!?金属のイメージ
硬いというと「モース硬度」とか「モース硬さ」というのを聞いたことがあるかな。主に鉱物に対して1から10までの整数で硬さを表現している。もっとも硬いのが10でダイヤモンドだね。一般的には、身近なものの硬度が、人間の爪が2.5、ガラスが5、鋼鉄のやすりが7.5などと言われている。このときの硬さは「ひっかいたときに傷のつきにくさ」を表している。モース硬度1の滑石は爪で傷がつくと言った具合だね。
金属は硬いと言うイメージがあるけど、簡単に折り曲げられたり、曲げることはできても折れない、折り曲げるとポキッと折れたり、折り曲げることもできないとかいろいろだね。何が違うんだろうね。
針金は比較的簡単に折り曲げられる。さらに同じところで何度も折り曲げていたら、折れてしまうのを経験したことはあるかな。これはなぜだろうね。皆さんは、物質は原子でできているのを知っているでしょう。折れると言うことは、原子間の結合が切り離されると言うことだと理解できるよね。どのようにして原子同士の結合が切れていくか、原子のレベルに立たないと理解できないことだね。
これらの性質は温度などさまざまな環境によっても変わってくるよ。調べてみると面白いかもしれないね。
少し発展的な話をすると、折り曲げようとしても、なかなか曲がらず、元の形に戻る場合、これを弾性変形といいます。ゴムが元の形に戻るのも一種の弾性変形だけど、メカニズムとしては少し違う。でも、そんなことが起こる金属も作ることができるよ
このメカニズムについてはまだ正確に解明されていないよ。
次回は・・・「やわらかい金属」 9月6日(火)(予定)
お楽しみに!
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