NEXTA学生×三浦室長&沓掛助教による オックスフォード派遣直前座談会

公開日 2022年08月12日

 次世代たたら協創センター(NEXTA)では、センター長でありオックスフォード大学教授・リード先生の研究室との交流があり、この度初めて学内の選考やリードセンター長との面接を経て選ばれた4名の学生を夏休みの2週間オックスフォード大学へ派遣します。以前も同様の派遣事業の計画があったものの、新型コロナウイルスの影響で先輩たちは断念せざるを得なかった経緯もあり、今回待望の渡英が叶う事となりました。渡英が決定したのは以下4名です。
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出発の日が近づく4人に、現在のそれぞれの思いを三浦NEXTAプロジェクト推進室長がインタビューしています。
(以下敬称略)
(三浦)
率直に聞いて、英会話に自信のある人は?    
     (だれも挙手せず)
(三浦) 
自信のない人は?

一同 
はい(全員が挙手)

(三浦)
だけど、皆さん専門用語に関してはなんとか単語レベルでもしゃべれるんじゃないですか?

(小宅)  
・・・そうですね。それに関しては論文を読んだりしてある程度普段から接しているので自然に出てきやすいのかなと思っています。

(三浦)
そうですね。やっぱり「弾性」「ひずみ」なんていうのは一般の会話には出てこないので難しいですが、逆に皆さんはそれらが分かるわけだから自信を持ってほしいですね。勉強で行くわけだから、普段の自分が出せるように。と言っても井上さん、心配ですか?

(井上) 
そうですね。

(三浦) 
そもそも、今回のことに参加しようと思ったきっかけはなんですか?

(井上)
自分は博士課程で海外の人と研究のことに関して英語でコミュニケーションがとれるようになりたいという思いがあって、そのひとつのきっかけになればと考えました。

(三浦) 
きっとなりますよ。野津さんも同じように期待するものがあるでしょう?

(野津)
はい。僕は高校生の時にリード先生の講義を聞いて、それがきっかけで興味を持っていまNEXTAで勉強しています。ですので、今回実際に行っていろいろお話できるのが楽しみです。

(三浦)
野津さんの入学後のタイミングから新型コロナウイルスの関係でリード先生もずっと来日が叶わなかったので、ついにご本人に会えますね。しかも、このNEXTA棟で会うより嬉しいんじゃないですか。

(野津)
はい。以前リード先生が松江で講演をされたときに、僕が壇上に上がって少し話すことができたんです。

(三浦) 
そうですね。昨日のことのように私も覚えていますよ。

(野津) 
その後、パーティーのようなものがありましたよね(笑)

(三浦) 
そうなんです。野津さんは面白い子で、友達と二人で壇上で話してくれて、私も同じステージにいましたが、その後のお酒も出るようなパーティーに高校生なのに「僕たちも出て良いですか?」と申し出てきたんです。(笑) 急遽、関係者を集めて協議しました。結果、将来のことを考えて出席させてあげよう、「ジュースだけだよ!」ということになったんですよね。(笑)楽しみですね。廣田さんは?

(廣田) 
オックスフォードって、世界でトップクラスの研究機関じゃないですか。そこで働いている人たち、例えばリード先生は生涯かけて研究に対して取り組んでおられるんですよね。そういう人たちのモチベーションや考え方について知りたいです。

(三浦) 
そのモチベーションだとか知ったうえで、あなたはそれを今後に活かしていくことになるんですよね。

(廣田)
自分の生涯かけてまで研究に対して、どういう考えになったら打ち込めるのかなというのが今は想像できないのでその辺りがなにかつかめるといいなと思っています。

(三浦) 
それがもしかしてあなたが、リード先生やチームの皆さんと話して分かった時、更なるアカデミアに行くこともあるかもしれないですね。期待しています。小宅さんはどうですか?あなたが行く意味、きっかけは?

(小宅) 
似たようなことになってしまうかもしれませんが、やっぱりオックスフォード大学という、世界トップの大学に行けるというのは日本、さらには世界を見渡してもあまりない機会だと思います。そのチャンスをここで逃せば一生ないかもしれないと思って、チャレンジしました。

(三浦)
きっと、小宅さんが思っている以上に驚きや学びがあると思うんです。あなたの近い将来の夢とか聞かせてもらえると、そういうところに活かしていくのかなと想像ができるのですが。

(小宅) 
そうですね。僕は最近就職先が決まって、そこでこれから色々なメーカーの人と材料開発や製品開発の課題を解決していくという仕事をします。その時に、材料のこともそうですし、製品を作る上でどれだけの苦労があるのかということを知っておかないといけないと思っています。「こういう風にしたほうがいい」と口では言えますが、ちゃんと実行可能な提案でないと意味がありません。なので、この留学を通じて学んだことを活かして、多角的な視点を持つオンリーワンの技術者に成長していきたいと思っています。今回その第1歩を踏み出せたら良いな、と思っています。

(三浦)
きっと世界最高の成果、喜びも持っている研究機関であるし、同時に世界最高の苦労を持っている、その表情を見ることができるというのは素晴らしいことです。みなさん、是非感じて来てください。最後に沓掛先生、どうですか。まだ聞いてなかったですね。

(沓掛)
まず現地の皆さんに実際にお会いできるのを楽しみにしています。いろいろな研究機関を見学させて頂けるので中には日本にはないようなものもあるかと思います。それから共同研究の関係企業にも訪問する機会もあるので、積層造形の話も材料の観点から出来たらよいと思っています。今まで海外の研究室に滞在した経験がないので、どういう風に研究をされているかについても気になっています。英語が心配ではありますが。

(三浦)
場合によっては今後もチャンスがあるかもしれません。その足掛かりというか、きっかけをつかむためにも皆さん、今回是非オックスフォードで楽しんで来てください。
 

 学生達は8月12日(金)に出発し、15日よりリード教授らの研究室をはじめ様々な研究機関などへの見学や、講義、プレゼンなど研究と英語の両面での向上を目指したプログラムに参加します。NEXTAフレンズでは、彼らのイギリスでの滞在について引き続きお伝えします。
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(左から井上さん、小宅さん、野津さん、廣田さん、沓掛助教)

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