公開日 2022年05月11日
4/22(金) NEXTAにて開催された体験学習会に奥大山江府学園9年生(中学3年生)の7名のみなさまにご参加いただきました。
はじめに館内をラボツアーで巡りました。大型機器室では、太田先生にFe基アモルファス金属の特性について説明を受けました。ここでは、まず実際に触ってみて、次にハサミで切ってみる体験をしました。グループに分かれて、それぞれ挑戦しましたが切れなかったグループと切れたグループがありました。切れなかったグループが使っていたのは実は左利き用ハサミでした。ハサミは切ろうとして力を入れると刃の隙間が狭くなることによってよく切れるのですが、左利き用ハサミを右手で使って力を入れると刃の隙間が逆に広くなってしまうので、硬くて薄いアモルファス金属は刃と刃の隙間に巻き込まれてしまって切りにくいことを太田先生が説明してくださいました。この実験で、アモルファス金属を切る(打ち抜く)ためにはパンチとダイ(金型)の隙間(クリアランス)管理が重要であることが分かりました。
その後は、「結晶の物理的性質」というテーマにて森戸先生による体験学習会が行われました。森戸先生から結晶の構造についての説明を受けた後、「圧電素子で音を鳴らしてみよう」という実験を行いました。メロディICからの電気信号が圧電ブザーの圧電素子を振動すると、音が鳴るというものです。森戸先生のサポートを受けながら生徒達はブレッドボードの正しい位置にピンを刺していき、見事音を鳴らすことができました。
続いて、「圧電素子でLEDを光らせてみよう」という実験も行いました。ブレッドボードに圧電ブザーとLEDを繋ぎ、圧電スピーカーに衝撃を与えることでLEDを光らせる実験です。
圧電ブザーとLEDをつないだ後、圧電スピーカーを指ではじいてみました。するとLEDが光りました。この実験では衝撃を与えると圧電スピーカーに組み込まれた圧電素子が振動し、その振動によって結晶内のイオンの位置が動き、電荷が発生することがわかりました。
これらこの二つの実験を通して、結晶に電圧をかけて変形させることで起こる現象を視覚や聴覚で感じることができました。参加した生徒さんは積極的に質問する様子が見られ、楽しみながら参加している様子でした。最後には「実験がおもしろかった」「参加できてよかった」などの感想をいただきました。
NEXTAでは、今後もこのような体験学習会を継続して行ってまいります。お気軽にお問い合わせください。