太田先生&木村先生×中学生「金属っておもしろい!」理科体験学習がありました

公開日 2021年10月25日

9/23に行った太田先生&木村先生の理科体験学習に6名の中学生さんの参加がありました。 アモルファス合金ごうきん)の説明を受けた後、いろいろな楽しい実験体験をしたようです。
みなさんはアモルファスって聞いたことがあるでしょうか? アモルファスってどんなものか、どんな実験内容だったか、太田先生が説明してくださいます!(★は下に解説があります)
太田先生とアモルファス
 実験の説明

「アモルファス合金は日本語では、「結晶に非ずあら」と書いて「非晶質ひしょうしつ」と呼ばれています。★結晶のような原子の周期的構造しゅうきてきこうぞうを持たず、原子レベルで原子がランダムに配置した状態です。このことが優れた軟磁気特性なんじきとくせい軟磁性なんじせいをもたらします。
 では、軟磁性とは何でしょうか?磁石じしゃくの「磁」が付くので、磁石みたいな性質かな?と思うのではないでしょうか。…近いけれど、ちょっと違います。軟磁性は、磁石に吸い付けられやすい性質であり、自分自身は吸い付ける能力をほぼ持っていません。…それの何が良いの???と思ったことでしょう。実は、電磁石の鉄心として非常に優れた性質なのです。
 そこでアモルファス合金を鉄心として、それに導線どうせんを巻いて電磁石(でんじしゃく)を作ってみました。電磁石に電流を流したり、切ったり、電流の値を細かく変えてみる実験をしました。わずかに電流を流しただけで、アモルファス片を吸い寄せ、電流を切ると、パラっと一瞬でアモルファス片が落ちました。アモルファスの軟磁性とは、電磁石で作った磁界じかいを効率よく集めて、効率良く通す性質だということがわかりました。
  この性質を使った応用品とは何でしょうか?…今度はこのコイルに交流の電流を流し、方位磁石ほういじしゃくを近づけてみました。すると、電流の周波数しゅうはすうに合わせて、方位磁石が揺れます。今度は、対面にもコイルを置いて対を作り電流を流してみました。すると、方位磁石が、大きく揺れ、たまに一周する様子が見られました。「あっ、モーターだ」と生徒の一人が言いました。そうです、ロスが少なく電流に対する磁界発生のレスポンス性(応答性)に優れるアモルファスの軟磁性はモーターの鉄心に最適なのです。最後に、組み合わせを工夫して、方位磁石の周りに6つのコイルを配置して、上手く回るようにしてみました。」
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★図で解説します!周期的構造は原子が規則正しく並んでいるのに対し、アモルファスはランダムに並んでいるのがわかるでしょうか?
アモルファス比較表
参加した中学生さんたちからは、「金属っておもしろいと思った」「次もぜひ参加したい」など、たくさんの感想をいただきました。実験に参加してみて「わかった!」という体験ができることはうれしいことですね。 このような体験学習や、ラボツアーなどこれからも実施していきます!参加希望や、参加の感想など「しつもん・意見はこちらから送ってね!」からお送りください。いただいた感想のコメント等はこちらで紹介させていただく場合があります。
 

※次世代たたら協創センターでは施設見学が可能です(平日のみ)

施設見学は、お一人様からお受けしておりますので、ご希望がございましたらご連絡ください。

実験体験については、個人単位では現在お受けしていませんが、学校単位(例えば1クラス、理系生徒○○人など)でお申し込み頂くことができますのでご相談ください。