総合理工学部物理・マテリアル工学科の眞鍋奈央さん(北川研究室)が学会発表で受賞しました

公開日 2022年12月20日

  NEXTA兼任教員である北川裕之准教授の研究室に所属する眞鍋 奈央 さん(総合理工学部 物理・マテリアル工学科)が、11月15日(火)~17日(木)に開催された粉体粉末冶金協会の秋季大会において「周期的⾼圧⼒下での SPS 法による低温での⾼密度 Ti 焼結体の作製」の題目で発表を行い「優秀講演発表賞」を受賞しました。
 この賞は、春秋の講演大会において優れた研究発表を行った学生会員を表彰するものです。
 詳細については粉体粉末冶金協会ホームページをご覧ください。

 また、8月23日~24日に開催された日本金属学会・日本鉄鋼協会 中国四国支部公演大会において、「放電プラズマ焼結法を用いた短時間プロセスによるSrAl2O4系長残光蛍光体の合成」の題目で行った発表が「日本金属学会 支部優秀講演賞」に選ばれ、12月13日(火)に開催された第51回若手フォーラムにおいて、表彰されました。

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受賞された眞鍋さんに研究内容や今後についてインタビューしました。
●研究の内容について
・「周期的⾼圧⼒下での SPS 法による低温での⾼密度 Ti 焼結体の作製」について
チタンは、SPS法によれば700∼900℃の高温で高密度になると報告されています。我々は周期的圧力下でのSPSを用いることで、より低い温度での高密度化を目指しています。今回、500℃という低温でも高密度のチタンが得られ、従来法で得られたものと比較して金属組織が大きく異なることが確認できました。

・「放電プラズマ焼結法を用いた短時間プロセスによるSrAl2O4系長残光蛍光体の合成」について
緑色の長残光性を示すSrAl2O4は、長残光性を示すためには還元雰囲気中での長時間の熱処理が必要です。我々は、黒鉛型中でのSPSにより還元ガスを用いることなく、約40分で作製を行い、十分な長残光性を示すSrAl2O4の合成に成功しました。

●受賞の感想など
 学会で発表することがはじめてだったこともあり、内容のまとめ方や見せ方の部分で苦労しました。しかしながら、指導教員である北川先生に多くのご指導をしていただいたことや、Tiの組織や破面観察では、松江工業高等専門学校の新野邊幸市先生やNEXTAの若林英輝先生にも助言をいただいたことから研究をスムーズに進めることができました。また、長残光蛍光体の研究では、総合理工学部物質化学科 藤村卓也先生にも実験協力およびアドバイスをいただきました。その結果、今回の賞をいただくことができました。先生方には、大変感謝しております。
 また今回学会で発表したことにより、多くの他大学の先生方から様々な助言をいただきました。多くの助言から解決しなければならない課題が見つかり、また研究の改善点などを示していただける有意義な機会となりました。
 今後はそれらの見えてきた課題に挑戦し、さらに研究を発展させていきたいと考えています。

※…放電プラズマ焼結法(Spark Plasma Sintering)

 

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